rochishin2005-09-23

魯智深 何度目かのヴァイキングを破る*1

熊のような体型の和尚が私の対面にあった小さな椅子に座った。
「また来たのか」
「あぁ。また来てやったぞ」
和尚の座った椅子が不協和音を奏でた。いつものことだが、私は椅子の安否に一抹の不安を覚えてしまう。
「また出たのか」
「あぁ。また出たよ」
和尚も椅子の奏でる不協和音に気が付いたようだったが、自分のせいだとは考えていない様子だった。
「いつものところか?」
「いつものところら辺かな?」
和尚は虫も止まれぬ綺麗な禿頭を撫でつつ、ふむ、と答えて椅子を立った。私の心配はまた杞憂に終わった。
「もう行くのか」
「おぅ。行って来るかの」
和尚はいつも通り飯屋に食事に出向くような口ぶりで出向いていった。
私はその姿を見るたびにまた彼と再会する予感を感じるのだった…
『もういい加減、別のクエストやれよ、坊主』と思いながら。

*1:以前、書いた『ヴァイキングの一味』クエストのこと。三度どころか、何回やったんだろう状態に