『魯智深、料理を修業中』
さて、あの恐ろしい航海を終えたわしは考えた。
「新しい船が欲しいのう」
具体的にどういう船かは考えておらんのだが、
大きくて速い船が欲しい。
するとレベルをあげねばならん。
金も手にしなければならん。
船本体につける装備の事も考えるとこれまでのような
のんびりとした金稼ぎでは幾ら時間があっても足りんわい。
しかし、わしは病み上がりゆえに以前のように戦闘で
名声と金を得るわけにはいかんのじゃ。
すると残された道は一つ(でもなさそうじゃが)、
わしの隠された能力を使って「飯を作って売る」じゃな。
自慢じゃないが、家畜捌きと肉加工品作りは既にお手の物じゃから、
ここから先は研究に研究を重ねて長旅に出る者たちの胃の腑を満たす
旨い料理をたっぷり作って売るんじゃ。
買うものもハッピー、わしもハッピー。名案名案。
秘蔵レシピを見て考える。
・鶏のロースト
・ポークソテーリンゴ添え
最初はこの二つを主軸にして頑張るぞ!
「お、おやびん港にとどまるんでやんすか?
するとわっしら子分はおまんまの食いあげに…」
阿呆! わしらは海の漢じゃぞ!
材料現地調達&現地(移動)調理&現地(移動)販売に決まっとるわい!
つまり流しの調理人じゃ!
取りあえず今日できる量を力の限りに作りに作ったぞ。
さて、今日はこれをしまって寝るか。販売は明日からじゃな。
子分共、頑張るぞ!
チーン
ん?
んん?
倉庫に鍵を閉める間際(ログアウト数秒前)に全部売れてしもうた…。
あまりの素早さにお礼も言えなんだ…。
野郎共! 腹を減らしたやつらが沢山おるようじゃ!
明日からも気合入れて港を巡るぞ!