『魯料理飯店にお得意様がつく』


昨今の流行、お洒落捻り鉢巻が板につき、
流れる汗で青いリボンが白くなりかけとる今日この頃である。
汗の水分で色落ちしとるのか、汗の結晶=塩がついたからかは秘密じゃが。


日々の地道な労働により、塩も砂糖も心許なくなってきよったので
故郷の商人から北国絡みの依頼を受けてお礼に発注依頼書を貰い、
ついでに大量の塩と羊と鶏を地道に船に溜め始めたんじゃな。


なぜこんなに毎日塩を欲しがるかといえば、
それには嬉しい訳があるんじゃよ。


早起きしてベルゲンで塩を限界まで買い込む。
そしてヘルデルで羊と鶏を買い込んでバターと肉を作り、
鶏と羊のローストを山ほど作る。
リンゴポークもうろつきながら少量なれど作っておく。
そして大都市へ向かい、露店を設営するんじゃ。
するとな、毎日同じ人が開店と同時に買いに来てくださるんじゃな。
そこで「まいど〜」とお礼を言うと、声がでかいからかのう、
他の方がわしの店に興味を持ってくださるという
良循環が出来上がったんじゃ。
発注書2と1を交換してくださる方も現れたしの。前途洋洋じゃ!


お陰さまで料理店経営の資金繰りが楽になったんで、
帆の色を変える染め粉を買うてみた。
白い帆も海と空の色に合うてて好きなんじゃが、
船の茶に青い帆もええもんじゃ。うんうん。


気分新たに、わし自身の服も新調しようかのう…。
また鎧にするか、料理人仕様の服にするか悩みどころじゃのう…。
暫く悩みながら商人の依頼を請けて交易のレベルを上げつつ
頭からつま先まで一気に服を新調する金を溜めるかの。


……何を着ようと槍を背負うことだけは譲れんのじゃがな。